lanケーブルはインターネット接続で利用されるだけでなく、オフィスや家庭での複数のデスクトップパソコンやノートパソコンをローカルネットワークとして結ぶためにも利用されています。
インターネット接続では、光ファイバーなどによって供給される信号を光モデムで受けて、ブロードバンドルーターやスイッチングハブで分配し、機器間の接続が有線であればlanケーブルを利用します。同様にローカルネットワークでは、ハブ機能を持つルーターやスイッチングハブを介して、複数のパソコンを有線または無線で繋ぎます。
近年、無線lan機器の高性能化と低価格化によって、機器の接続を無線で行う事例が増えましたが、広いオフィスや鉄筋コンクリートや鉄骨造の建物などで安定した通信ができない場合や、通信の傍受を確実に避ける目的では、有線接続によるlanケーブルの利用が継続されています。有線は信号の到達距離の点で圧倒的に優位ではありますが、規格上100メートルが上限であるため、距離が長い場合は途中にハブを設ける必要があります。
また、信号の減衰によって安定して高速な通信が阻害される場合は、ケーブルをカテゴリー5eや6や7などの高速仕様の製品にすることが必要です。途中にも受ける機器についても、1Gbpsの速度を保証する規格の製品とすることが求められます。インターネット接続においてもローカルネットワークにおいても、利用目的に応じた規格の選定と製品の採用が重要であり、有線であるのならば1Gbpsに対応した製品を導入することが求められます。